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アドバンストアイには大手上場企業から、中堅企業、小規模企業まで、さまざまな売上規模の会社のM&Aを手がけてきました。
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「会社を売りたい」と思ったとき、そのままの状態で買い手を探していませんか。
例えばそれは、「掃除をしていない家」を売りに出すようなものです。
M&Aにおいて、売却前の準備を行うか行わないかで、最終的な売却価格や成約率には大きな差が生まれます。
本シリーズでは、3回に分けて会社の価値を最大化する「磨き上げ」について徹底解説します。
第1回の今回は、M&Aを破談にさせないための「阻害要因の除去(マイナスをゼロにする作業)」についてご紹介します。
目次
「磨き上げ」とは、M&Aの交渉テーブルに着く前に、売り手企業が自らの手で企業価値を最大限に高めておくための「準備活動(プレM&A)」のことです。
家を売るときに、壊れたドアを修理し、部屋を綺麗に掃除してから買い手に案内するのと同じです。
会社の場合も同様に、法務や財務の課題(リスク)を洗い出して解消し、自社の強みを誰が見ても分かるように整理・可視化する作業を行います。
この磨き上げを行う目的は、大きく分けて以下の2つです。
1. 「少しでも高く」売るため
買い手にとってのリスクが減れば、その分だけ買収価格(バリュエーション)は上がります。逆にリスクだらけの状態では、足元を見られて買い叩かれてしまいます。
2. 「スムーズに」成約させるため
事前の準備不足は、交渉中のトラブルや、最悪の場合は破談(ディールブレイク)の原因になります。あらかじめ問題を解決しておくことで、最短ルートでの成約が可能になります。
「今のままでも利益は出ているし、欲しい人はいるだろう」
そう考えて、準備もなしにいきなりM&A市場に出ようとする経営者様は少なくありません。しかし、それは非常に危険だと言えます。
なぜなら、M&Aにおいて買い手は、あなたの会社を隅々まで調べるプロフェッショナル(弁護士や公認会計士)を雇い、徹底的な調査(デューデリジェンス)を行うからです。
隠れたリスクが見つかると、全てが台無しになる
もし、交渉が進んだ段階で、契約書の不備や簿外債務などが見つかったらどうなるでしょうか。
買い手は不信感を募らせ、「リスク分を価格から差し引いてくれ」と大幅な減額(ディスカウント)を要求してくるでしょう。
最悪の場合、「こんな管理体制の会社は買えない」と、それまでの交渉が全て白紙に戻る破談(ブレイク)に至ることもあります。
事前の「大掃除」が、評価につながる
一方で、事前にこれらの問題を解決(磨き上げ)しておけば、買い手は安心して買収を検討することができます。
「この会社は管理体制もしっかりしている」という評価は、買い手の投資意欲を高めます。その結果、一社だけでなく複数の買い手からオファーが集まり、競争原理が働くことで、当初の想定よりも高い価格で売却できる可能性が飛躍的に高まる可能性があります。
M&Aの準備(磨き上げ)と聞くと、「売上を伸ばすこと」をイメージするかもしれません。しかし、それよりも先にやるべきは「マイナス要素(阻害要因)」の取り除きです。
中小企業の経営現場には、M&Aの成約を妨げる「3つの要因」が潜んでいることが多く、これらを放置したままでは、どんなに素晴らしい技術や商品があっても、買い手からは敬遠されてしまいます。
中小企業では、口約束でビジネスが進むことも珍しくありませんが、M&Aでは「書面」が全てです。
特に以下の不備は、交渉のテーブルに着くことすらできない理由になります。
「誰が株主か」を証明できない会社は、株式を譲渡できません。名義貸し株主がいる場合などは、事前の整理が必須です。
主要な取引先との契約書が存在しない、または極端に不利な条項が含まれている。
事業継続に必要な許認可が切れている、または名義変更ができない状態になっている。
買い手が最も嫌うのは「数字が信用できない会社」です。
経営者の個人的な支出(家族旅行や私用車など)が経費に紛れ込んでいたり、在庫の数が帳簿と合っていなかったりすると、買い手の不信感を招く最大の原因です。
また、決算書には載っていない借金や未払い金(簿外債務)がないかどうかも、厳しくチェックされます。これらが発覚すると、企業価値(株価)は大きく毀損します。
近年、M&Aの現場で最も多くの破談原因になっているのが、この「労務問題」です。
「うちは家族的な経営だから、細かい残業代は払っていない」「社会保険は未加入でも従業員は納得している」といった言い訳は、買い手企業には通用しません。
買い手にとって、これらは買収後に従業員から訴えられるかもしれない「隠れた訴訟リスク」そのものです。特に未払い残業代は、過去にさかのぼって請求されると数千万円規模になることもあります。
では、これらの要因を放置したままM&A交渉に進むと、具体的にどのような悲劇が待っているのでしょうか。
ある製造業の失敗事例をご紹介します。
売上規模5億円、独自の加工技術を持つA社は、大手メーカーとのM&A交渉を進めていました。技術力が高く評価され、当初は「5億円」での株式譲渡が合意間近でした。
しかし、最終契約直前の買収監査(デューデリジェンス)で、過去2年分の「未払い残業代」が発覚しました。A社社長は「従業員とは合意済み」と主張しましたが、法的には認められません。
買い手企業は、「買収後に従業員から請求されるリスク(偶発債務)」として、買収価格から「5,000万円」の減額(ディスカウント)を要求。
さらに、「買収後1年間は、何かあれば前社長が補償する」という厳しい条項まで追加され、A社社長は不利な条件を飲むことになりました。
もし事前に専門家に相談し、適正な労務管理への「磨き上げ」を行っていれば、妨げた損失でした。
今回は、M&Aを失敗させないための「守りの磨き上げ(マイナス解消)」について解説しました。しかし、リスクをなくして「マイナスをゼロ」にしただけでは、高値売却は実現できません。
ここから先は、あなたの会社の魅力を最大限に引き出し、評価額をプラスに積み上げていく「攻めの磨き上げ」の作業になります。次回以降の記事では、具体的な企業価値向上のテクニックについて深掘りしていきます。
■ 第2回:決算書をピカピカにする「財務の磨き上げ」
買い手が最も重視する「決算書」。不要な資産の処分や、コスト構造の見直しを行い、筋肉質な財務体質へと生まれ変わらせる方法を解説します。
[第2回の記事はこちら]
■ 第3回:自社の強みをブランド化する「実務の磨き上げ」
数字には表れない「技術力」や「顧客基盤」などの見えない資産(のれん代)。これをいかにして可視化し、買い手に高く評価させるか、その具体的なアピール手法を伝授します。
[第3回の記事はこちら]
M&Aの成功は、相手が見つかる前の「準備」で決まります。
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