デューデリジェンス(DD)の調査項目について

会社売却を進めていくプロセスの中で、買手企業からのデューデリジェンス(DD)は必ず行われます。今回はデューデリジェンス(DD)にて調査される項目についてまとめました。

デューデリジェンス(DD)は何をするのか?

デューデリジェンス(DD:Due Diligence 以下DDと略します)とは、企業の買収などに際して、買手側の企業が売手側の企業に対して行う詳細調査のことです。
 
これは売手企業の実態を把握するために行い、売手企業が抱えているリスクはないかどうかなど、リスク要因を特定することなどが目的で行われます。
 
デューデリジェンス(DD)を実施した結果、買手企業は以下のような判断を行います。

  • 「実際に買収を行うか」
  • 「買収価額はいくらにするか」
  • 「どんな契約内容にするか」
  • 「買収後の経営体制をどうするか」

売手企業からすると、デューデリジェンス(DD)に対してしっかりと準備を行うことで、取引条件を良いものとすることができます。
 
また事前に、売手側のFA等がデューデリジェンス(DD)を行うセラーズDDを行うこともあります。

デューデリジェンス(DD)の調査項目

デューデリジェンス(DD)で調査する項目は大きく分けて以下の6つに分かれます。

デューデリジェンス(DD)で調査する項目
  • 1)会社の基本的な情報
  • 2)財務・税務に関する情報
  • 3)事業に関する情報
  • 4)法務に関する情報
  • 5)人事・労務に関する情報
  • 6)その他の情報

基本的には上記6つの分野に基づいて調査を行います。
 
分野ごとの具体的な調査内容やどのような資料に基づいて調査されるのかについて以下に挙げておきます。

1)会社の基本的な情報

・会社案内
・製品・サービスのパンフレット
・定款
・株主名簿、各株主の関係一覧
・資本政策に関する書類
・組織図
・商業登記簿謄本
・許認可について
・役員の略歴など

2)財務・税務に関する情報

・直近3年もしくは5年の決算書や税務申告書一式について
・税務調査の履歴や修正申告の履歴
・直近についての記載がある預金通帳
・銀行取引の残高証明書
・売掛債権の明細
・買掛債務の明細
・在庫明細
・直近の固定資産台帳
・有価証券明細

3)事業に関する情報

・事業計画書
・予算、実績に関する資料
・顧客との契約及び契約内容
・営業会議等の議事録
・顧客リスト
・仕入先リスト
・資金サイトに関する情報

4)法務に関する情報

・株主総会議事録
・取締役会議事録
・顧客との契約内容
・事業用資産に関する契約書
・リース契約書
・知的財産に関する契約書
・訴訟、紛争、クレームに関する記録

5)人事・労務に関する情報

・従業員名簿
・賃金台帳
・就業規則
・各種規程
・残業管理の記録
・休日管理の記録
・労働環境・各種ハラスメントの調査

6)その他の情報

・環境問題への対策(汚染物質の排出状況、管理の適切性など)
・設備資産に関する情報(老朽化情報、買い替え費用の算定など)
・使用システムの情報(セキュリティ状況、維持費用など)

おわりに

上記記載のものはデューデリジェンス(DD)において代表的な調査項目になります。会社の売却を検討するにあたって最低限、上記の項目について情報を整理し準備しておくことが大切です。
 
また属する業界や規模感によって追加される項目や、掘り下げられる度合いも変わってきます。そのような項目に関してはM&Aの経験豊富なアドバイザーに相談するのが良いかと思います。
 
買い手側企業からのデューデリジェンス(DD)にしっかりと備えることで、良い条件で会社の売却を行える確率が高まります。会社売却を行う際は買手企業から大量の情報を深部まで掘り下げられることになるので、早めに準備を行うようにしましょう。

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松岡航大

アドバンストアイ株式会社 コンサルタント

大手証券会社にて事業法人、富裕層向けの資産運用コンサルティング業務に従事後、2020年に当社入社。

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